ハマス幹部「交渉難航はイスラエル側の責任」休戦合意しないままラマダン迎える
イスラエルとハマスが休戦に合意しないまま、イスラム教にとって神聖な断食月ラマダンを迎えました。ハマスの幹部は10日、交渉が難航しているのはイスラエル側の責任だと批判しています。
アメリカやカタール、エジプトなどは、ラマダン前の合意を目指してイスラエルとハマスの休戦交渉の調停を行ってきました。しかし、双方が合意に至らないまま、11日からのラマダンを迎えました。
ハマスの幹部・ハニヤ氏はこれに先立ち、「イスラエルが戦闘を完全に終わらせると保証していない」として、イスラエル側の対応を批判しました。一方で、「前向きな回答が得られれば、人質解放については柔軟に対応する」と述べ、引き続き交渉による解決策を模索する姿勢も示しています。
ロイター通信は、ラマダンの期間中に交渉を再開するため、エジプトがイスラエルやハマスに加え仲介者とも接触したと伝えています。
イスラエル軍は攻撃を続ける構えを崩しておらず、10日も南部・ラファでは空爆で少なくとも1人が死亡し、多くのケガ人が出たということです。
ガザ地区ではまた、食料不足で餓死者が出るなど、人道危機は悪化の一途をたどっています。海上から支援物資を届ける計画を発表しているアメリカは、一時的な桟橋を整備するための機材を積んだ艦船を派遣したと発表しました。