インド太平洋地域の新たな経済枠組み、バイデン大統領訪日に合わせ正式発足へ
アメリカに駐在する日本の冨田大使は9日、アメリカが打ち出しているインド太平洋地域の新たな経済枠組みが、今月下旬のバイデン大統領の訪日に合わせて、正式に発足するとの見通しを示しました。
アメリカのエマニュエル駐日大使とともに政策研究機関のイベントで講演した冨田大使は、今月下旬のバイデン大統領の訪日が、「ウクライナ情勢に関心が集まる中、アメリカがインド太平洋地域に引き続き重点を置き続けるという強いシグナルを送る」と指摘しました。
冨田大使はその上で、バイデン大統領の訪日に合わせて、アメリカが打ち出す新たな経済枠組み、「インド太平洋経済枠組み」が正式に発足するとの見通しを示しました。
「インド太平洋経済枠組み」は、アメリカが離脱したTPP=環太平洋経済連携協定の代わりに提唱しているもので、デジタル経済やサプライチェーンの強化、気候変動対策などの分野での協力が中心となる見通しです。
一方、エマニュエル大使は、日米豪印4か国の枠組み「クアッド」などの連携が、中国にとって脅威になるとの認識を示しました。
※写真:CSIS