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製鉄所で多数の“火の玉” ロシア軍 白リン弾か焼夷弾使用か

2022年5月16日 12:39

北欧フィンランドは15日、NATO(=北大西洋条約機構)への加盟を申請すると正式に表明しました。スウェーデンでも与党が加盟支持を打ち出すなど、対ロシアの軍事的結束を強める動きが加速しています。

フィンランド・マリン首相「ロシアがウクライナを攻撃したことで、すべてが変わった。自国だけでは、ロシアの隣で平和な未来があるとはもう信じられない」

フィンランドのニーニスト大統領とマリン首相は15日、共同会見を開き、「フィンランドで再び戦争を起こさないため」としてNATOへの加盟を正式に申請すると表明しました。

また、スウェーデン与党の社会民主労働党は15日、軍事的非同盟の立場を転換し、NATO加盟を支持する方針を決定しました。

与党党首を務めるアンデション首相は「軍事的非同盟は有益であったが、今後も有益であるかが問われている」と強調しました。今後、議会での審議などを経て正式に加盟を申請する見通しです。

ただ、NATO加盟には加盟国の全会一致が必要で、この2か国がテロ組織を支援していると主張するトルコが加盟に難色を示したため、NATO外相会議でもこの問題が協議されました。

会議後、NATOのストルテンベルグ事務総長は「トルコが加盟を阻止する意図がないことを明言した」と述べています。

一方、ロイター通信が親ロシア派が公開した映像として報じた、南東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所の映像からは、白い光を放つ多数の火の玉のようなものが製鉄所に降り注いでいることがわかります。

ロイター通信は、イギリスの軍事専門家の分析として、白リン弾か焼夷(しょうい)弾を使った攻撃のように見えると指摘しています。

白リン弾は、国際条約で化学兵器として禁止されていませんが、重度の火傷を引き起こすなどとして、人権団体が使用禁止を求めています。