中国軍、台湾周辺で軍事演習 台湾副総統の米立ち寄りに対抗措置か
中国軍は19日、台湾周辺で軍事演習を行うと発表しました。台湾の頼清徳副総統が南米訪問に合わせ、アメリカを経由したことへの対抗措置とみられています。
中国軍で台湾を管轄する東部戦区は19日、台湾周辺で海軍と空軍による合同軍事演習を行うと発表しました。「台湾独立勢力が外部勢力と結託し、挑発したことに対する警告だ」としていて、台湾の頼清徳副総統が、南米・パラグアイ訪問の経由地として、アメリカに立ち寄ったことへの対抗措置とみられています。
頼副総統は18日に台湾に戻り、南米で唯一、国交を維持するパラグアイとの外交の成果を強調しましたが、アメリカ滞在中に、現職の政府要人らとの接触は確認されていません。
台湾メディアは、「控えめな旅」などと報じていて、中国に対抗措置の口実を与えないよう配慮したものとみられます。
また、頼副総統は来年1月の台湾総統選挙に与党・民進党から立候補するのを前に、中国との関係で慎重な姿勢を示し、アメリカの信頼を得たい狙いもあったとみられています。