ウクライナに父残し…日本に避難した高校生 「世界中のすべての軍事行動が、終わってほしい」 有働キャスターが聞く
ウクライナから日本に避難した16歳の高校生。キーウに残る父親とは、この5か月間、離ればなれの生活です。今の思いを有働キャスターに打ち明けました。
◇
都内の高校に通うミラーナさん(16)は今年4月、ウクライナから日本に避難してきました。
元々、日本のアニメや漫画が好きだったミラーナさんですが、来日後、より力を入れて日本語の勉強に励んでいます。
高校の先生
「何がほしいですか?」
ミラーナさん
「つくえがほしいです」
軍事侵攻から半年が過ぎ、今は日本に一緒に避難してきた母親と2人で暮らしています。日本での生活に慣れてきた一方、1番気がかりなのは、キーウの自宅にひとり残る、父親のドミトロさん(40)です。
侵攻が始まる前、家族でスケートリンクに行ったこともありました。
ミラーナさん
「1回転…2回転…3回転」
お互いに手を取り合って一緒にスケートを楽しむなど、ドミトロさんとは、友達のように仲がよかったといいます。
しかし、成人男性の出国は原則認められておらず、一緒に日本に来る選択肢はありませんでした。
ミラーナさん
「父を置いてきてしまって悲しいです。自分が裏切り者のような気持ちです。父に私の冗談が恋しくなるか聞いたら、『なる』と言っていました」
それでもドミトロさんは、“愛する2人に安全な場所にいてほしい”と、避難を後押ししてくれたのだといいます。
◇
有働キャスターがミラーナさんに話を聞きました。
――「国のためには戦って守ったほうがいい」という考えがある中で、でも「家族で一緒にいたい」そのあたりの矛盾・違いはどう考えている?
ミラーナさん
「国のために死ぬのは光栄なことかもしれませんが、とても悲しいことです。戦争に行きたくない人は避難させていいと思います」
――今1つ、何でも願いがかなうとしたら…?
ミラーナさん
「世界中のすべての軍事行動が、終わってほしい」
(『news zero』より)