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中国・李首相、ウクライナ情勢で「積極的役割果たしたい」と述べるも…“ロシア批判は”の質問には答えず 全人代閉幕

2022年3月12日 2:07
中国・李首相、ウクライナ情勢で「積極的役割果たしたい」と述べるも…“ロシア批判は”の質問には答えず 全人代閉幕

中国で重要政策を決める全人代(=全国人民代表大会)が11日、閉幕しました。李克強首相は記者会見で、ウクライナ情勢をめぐり「平和を取り戻すため積極的な役割を果たしたい」と述べました。

ロシア包囲網に加わらない中国に対する国際社会の冷ややかな視線を意識してか、習近平指導部はこのところ和平交渉への関与に前向きな姿勢をアピールする発信を続けています。

李克強首相「(中国は)国際社会とともに平和を取り戻すため積極的役割を果たしたい」

このように、他の国々と一緒なら仲介役を務めることにも前向きな姿勢を示しました。

ただ、会見でも中国政府がロシアを批判しないのかという質問も出ましたが、これには直接答えず、ロシアに対する制裁にも反対する考えを強調しました。

中国では、11日まで政府の方針などを決める年に1度の全人代(=全国人民代表大会)が開かれていて、ウクライナ問題への姿勢に変化があるかも注目されてきましたが、期間中に会見した王毅外相もロシアへの配慮を優先する姿勢を貫きました。

全人代ではまた、今年の経済成長率の目標を5.5%前後とすることや、「あくまで安定を最優先にする」などとした政府の活動報告も承認されました。

ウクライナ情勢が中国経済に及ぼす影響なども見通せない中で、習近平主席としては、今年後半の共産党大会で異例となる3期目の政権を順調に発足させるため、安全運転に徹する構えです。