プーチン大統領は“今がチャンス”と? あす軍事侵攻2年、ロシアの今
ロシアによる軍事侵攻から24日で2年。ロシアはどうむかえようとしているのでしょうか。モスクワから東郷達郎記者が中継。
プーチン大統領は、欧米の支援疲れのなかで戦況が好転した今がチャンスだとみていると思われます。
ロシアは23日、「祖国防衛者の日」という祝日で、プーチン大統領は恒例のメッセージで「軍事力がロシアの自由を保証する」と強調しました。今ロシアは、国内で武器や弾薬などを増産する態勢をととのえています。長期戦になれば、物量でウクライナ側を圧倒できるとみています。
この武器の増産は、景気の下支えにもつながっていて、国民の間に不満は広がっていません。
独立系機関の「世論調査」では、「軍事作戦」支持が77%、「プーチン大統領」支持は85%と、去年秋からは伸びているということなんです。
──プーチン大統領にとって、政権運営に不安材料は見当たらないということでしょうか?
「全くない」というわけではありません。その一つは、反プーチンの急先鋒ナワリヌイ氏の獄中死に対する「追悼」の動きです。
しかし、こうした動きに対して当局が徹底的に抑え込みにかかっています。来月のロシア大統領選挙ではプーチン大統領が圧勝する、というシナリオ通りに事が運ぶ可能性が高いとみられます。
そして、その後に見据えているのは、秋のアメリカ大統領選挙です。ウクライナを支援するアメリカが揺らげば、ロシアがさらに有利になると考えているとみられます。
プーチン大統領は、長期戦の体制を万全に整えつつ国内世論を抑え込み、秋以降のアメリカの出方をうかがう構えだとみられます。
(2月23日放送『news zero』)