元・五輪選手が次の世代に伝えたいコト “生理”を正しく知ってスポーツをもっと楽しく
北京・ロンドンと2大会連続でオリンピックに出場した、競泳選手の伊藤華英さん。彼女が去年、立ち上げたのが『1252プロジェクト』という学生アスリートたちに「生理」の正しい知識を広める活動。それは、伊藤さん自身の「生理」に関する“ある経験”がきっかけだった。
『1252プロジェクト』の“1252”とは、「女性は1年52週の内、12週間が生理の期間である」ことを表している。
インスタグラムで情報を発信したり、学校などで特別授業を行っていて、この日、訪れたのは都内にある部活動が盛んな高校。約150人の女子生徒に、自身の「生理」にまつわる体験談を話す伊藤さん。生徒に行ったアンケートでは、『4か月、生理が来ていない』という相談があった。
プロジェクトに参加する医師は、学生アスリートにとって一番深刻な問題として「無月経」を挙げている。
アスリートに「無月経」が多い原因として、運動に対して食事量が少ないことがあるという。体重や体形が結果に影響しやすい、新体操やフィギュアスケート、陸上の長距離選手などに多く見られるそう。「無月経」は“骨”の成長に影響を与え、骨粗しょう症のリスクを高めるため、10代のアスリートは特に気をつける必要があるという。
伊藤さんが“生理”の知識を伝えようとしているのは、選手本人だけではない。周りにいる男性、アスリートの指導者も知識を持つことが重要だという。そこで行っているのが、運動部を指導する男性向けのワークショップ。それぞれに、女性アスリートを指導する上での悩みを打ち明け、理解を深めることで、部活動の現場にある問題の解決を目指している。
※詳しくは動画をご覧ください。(2022年6月7日放送「news every.」より)