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「マンホールの蓋」撮影でギフト券 “インフラ老朽化問題”をゲームで解決へ

2022年6月24日 20:57
「マンホールの蓋」撮影でギフト券 “インフラ老朽化問題”をゲームで解決へ

マンホールのフタの写真をたくさん投稿すると、ギフト券などがもらえるイベントが注目されています。「インフラ老朽化問題に役立てよう」と始まりましたが、すっかりイベントにはまる参加者もいます。その魅力を取材しました。

     ◇

24日、東京・渋谷の閑静な住宅街で、地面に向かって、スマートフォンをかざし、何やら足元の写真を撮る1人の女性がいました。

一体、何をやっているのか、聞いてみると――

都内在住 自営業
「マンホールの写真を撮っていました。マンホールの写真を撮って、管理していくというゲームです」

女性がひたすら撮っていたのは、街のいたるところにあるマンホールのふたでした。

実は、この女性が参加しているのは、「マンホール聖戦」というゲームアプリのイベントです。26日までに、全国にあるマンホールのふたの写真をどれだけ投稿できるかを競っているのです。

投稿数1位の人には、ギフト券5万円分などがプレゼントされます。

周りの安全を確認しながら、次々と投稿していた女性に、その魅力を訪ねました。

都内在住 自営業
「地方によって、全然違ったりするので、柄とか。そういうのが面白い。見逃されてるよっていうのを、自分が見つけてあげると、うれしくなりますね」

なぜ、マンホールのふたをターゲットに企画したのでしょうか。

ホールアースファウンデーション 鈴木麻弓さん 
「日本では、今、インフラの老朽化という問題がありまして」

日本グラウンドマンホール工業会によると、マンホールのふたは日本全国に約1500万個もあります。その中には、ふた自体が欠けたり、周りの舗装にひびが入ったり、老朽化しているものが多くあるといいます。

しかし、行政が1つ1つチェックするには、相当な労力と時間が必要になります。そこで、一般の人たちに写真を撮って、その状態と共に投稿してもらおうというイベントなんです。これまで9回行ったイベントなどで、なんと68万を超えるマンホールのふたの写真が集まりました。そのデータを、行政が活用しているといいます。

ゲーム感覚でインフラの保全に役立つ、このイベント。24日、1人の参加者に密着しました。

記者
「見つけてから撮影までが早いです。」

撮影からマンホールの状態の確認まで、一切無駄のない動きを見せていた人は、現在イベントで2連覇中のユーザーネーム「ガーディアン7470」さんです。

「きのう、ドライヤー壊れちゃって、急に。それも買わないといけないので」 

ギフト券でドライヤー購入を狙っていました。

40代主婦 ガーディアン7470さん 
「きのうは500枚くらい撮ってましたね」

トップをキープするため、1日に撮る枚数も桁違いです。

24日も朝6時から、写真を撮り続けると、狙い目の場所へ向かいました。到着したのは、ずらっとふたが並んだ歩道です。3分ほどで10枚も撮影し、さらに、投稿数を伸ばしていきます。

しかし、途中でアクシデントも。充電があと2%になりました。しかし、ここは連覇中のつわもの。モバイルバッテリーを準備していました。

ガーディアン7470さんは、最初はマンホールのふたに興味はなかったといいますが、達成感を得ながら、町のためにもなるイベントにのめり込んだといいます。

40代主婦 ガーディアン7470さん 
「埋まると、本当に気持ちがいいですよ。町もよくなるのも、目にわかるし。結果も自分に褒美としてもどってくるというのが、すごく好きです」

3連覇に向け、戦いは26日まで続きます。

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