空き家再生による地域活性化へ 利活用や解体促す団体が秋田支部を設立
県内でも年々空き家が増え続けていて、対応が喫緊の課題となっています。
その空き家の利活用や解体を促す活動を全国で行っている団体の支部が、初めて秋田に設立されました。
相談員の育成などを進め、空き家を再生させることによる地域の活性化も目指します。
全国空き家アドバイザー協議会 井上幸一 理事長
「これから増えるんだからその空き家をどうしよう、なんとかしようと思わなくてはいけない」
空き家の増加を食いとめようと県内で初めて設立されたのは、全国古民家再生協会と全国空き家アドバイザー協議会の秋田支部です。
古民家鑑定士の資格を持つ建築士などで構成される古民家再生協会は、県内の築年数を重ねた住宅について、専門的な技術を用いた改修などを行い、再利用する方法を提案します。
空き家アドバイザー協議会は、自治体と連携して、空き家バンクの利用促進や、倒壊などの悪影響を及ぼす恐れがある空き家の解体などを進めていきます。
先月公表された国の最新のまとめでは、県内には去年10月時点で約7万戸の空き家があります。
5年前と比べて、世帯数が5000世帯あまり減っているのに対し、空き家は9000戸ほど増えています。
全国空き家アドバイザー協議会 秋田支部 田村陽子支部長
「管理がきちんと行き届いていない空き家が増えるということは、街の安全をおびやかすことになってしまうと思います。ですので、住み続けられる街を次世代に残すためにも、解体だったり、利活用、そのほか課題解決のための様々な情報発信を、多分私は仰せつかったのかなというふうに思っています」
全国でも珍しく同時に設立された2つの支部。
今後、連携して県内各地で空き家の解体や改修工事で使える制度についての説明会などを開き、相談員の育成や、必要となる資格の取得の支援を行っていくということです。
全国古民家再生協議会 秋田第一支部 佐藤弥 支部長
「どうやって手入れをして、ほかの方、例えば自分の子どもとかあるいは親戚とかあるいは全然他者の方にお渡しするのか、そこをよく考えていけたら、空き家の発生の抑制にはつながっていくんではないかなと思っております」
2つの団体は、それぞれの全国ネットワークを活用して、各地の事例なども踏まえた空き家の利活用を進め、地域の活性化も目指します。