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【弁当の日】映画の上映会を企画した小学6年生「多くの人に伝えたい」思いと行動が大人を動かす 福岡

2024年9月16日 7:11
【弁当の日】映画の上映会を企画した小学6年生「多くの人に伝えたい」思いと行動が大人を動かす 福岡
小学生が「弁当の日」で “世直し”

こちらは、子どもが自分で弁当を作って学校に持っていく「弁当の日」の取り組みを描いた映画のワンシーンです。この作品に感動し、自ら上映会や講演会を企画し、活動を続ける福岡県宇美町の小学生を追いました。

福岡県宇美町の井野小学校で、校長や教諭、PTAの役員たちが集まり開かれた理事会で、出番を待つ6年生の上田浩平くんです。自らが企画したイベントをアピールします。

■上田浩平くん
「小学校の友だち、中学校のお兄さんお姉さんに見てもらいたいですが、ぜいたくを言うとたくさんの大人の方にも見てもらいたい。」

食材選びに始まり、子どもたち自らが台所に立ち、自分の力で弁当を作る「弁当の日」。

■浩平くん
「小学校の低学年の子どもたちが(映画で料理を)作っているのを見て感動しました。」

上田浩平くんは4年生の時、「弁当の日」の取り組みを紹介したドキュメンタリー映画がきっかけとなり、映画が伝える「食育」というテーマに興味を持ちました。

■「弁当の日」発案者・竹下和男さん
「いまのままじゃまずいと気づいてもらうのが、一番分かりやすい。」

映画「弁当の日」は、発案者でもある竹下和男さんの体験を、まるでたどっていくかのように「弁当の日」に巻き起こる様々な出来事で構成されています。

■浩平くん
「見た後は、見てよかったなと思いました。きっかけにもつながるんですけれど、ぼくたちのクラスの人は、(自分で)作ってくる人があまりいないので。『弁当の日』に。」

映画を見たことで「弁当」の語源や歴史などにも興味がわき、インターネットや本などで、より詳しく調べていきました。

自分で作る「弁当の日」にするために、浩平くんは第一歩として映画の上映会を開けないかと考えるようになりました。

■浩平くん
「どうやってみんなを集めるかが、難しいところになってくると思う。」

映画の製作者であり、監督の安武信吾さんを訪ね、直接インタビューをして上映会を開くためのアドバイスを求めました。

■浩平くん
「『弁当の日』の良さはどこですかと聞いたんですけれど、その時に言ってもらった“世直し”、“世直しの具体例”と答えてもらった。そこがいい。弁当の日で世直しができるので大きいと思った。」

監督の安武さんから浩平くんに、ある提案がありました。

■「弁当の日」監督・安武信吾さん
「このメールの(上映会承諾の)返信を受けて、浩平くんが校長先生やPTAの会長さんたちに交渉をしてくださいと。」

こうして、映画製作者からの承諾をもらい、浩平くんは自ら企画した上映会を宇美町の教育委員会にプレゼンすることになりました。その時の様子を驚きをもって聞いたと、当時の担当者は振り返ります。

■宇美町教育委員会 社会教育課・藤崎賢 課長補佐
「やりたい、やりたいだけでは ぼくらもひかれないが、実際に課題として実施していく中で、ただ強い思いだけじゃなくて(予算や開催場所など)問題点もきちんと把握した段階で計画を立てて、これをどう動かすかを考えているところに非常にひかれました。」

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