「冬場に向かって栄養を蓄える時期」住宅地にサルの群れ 見かけたらどうする?
屋根の上を悠々と歩くサル、10頭以上映っているのが確認できます。これは11月12日、宮崎市青島の住宅地で撮影されたものです。なぜ住宅地にサルがいるのか、そして、サルを見かけた際に気をつけることを宮崎市フェニックス自然動物園の竹田園長に聞きました。
(宮崎市フェニックス自然動物園 竹田正人園長)
「そんなに大きくはないけど1つの群れだと考えられます。お母さんが赤ちゃんを抱いているのが2頭。屋根の向こうから赤ちゃんを背中に背負っているサルがいるから、これだけでもお母さんと子供と6頭いますよね。若いサルが3~4頭いる。オスザルでこの群れのリーダーですね。体が大きいですし」
サルの群れは、宮崎市青島の住宅地で11月12日午前7時ごろに目撃されました。屋根から物音がするため外を見たところ、群れで移動するサルがいたということです。
(宮崎市フェニックス自然動物園 竹田正人園長)
「青島の山側、西側の方はサルがいるのがわかっているけど、国道220号線を渡って住宅地に来るということは少なかった。山にエサが少なくなっているのか、あるいは山のサルの頭数が増えて、行き場を探したという感じかもしれません」
こちらは、屋根を歩くサルが目撃される30分ほど前の映像。柿を食べるサルが映っています。屋根にいたリーダーのサルをよく見ると…。
(児玉泰一郎アナウンサー)
「あごの下が膨らんでいますね」
(宮崎市フェニックス自然動物園 竹田正人園長)
「頬袋に柿をたくさん食べて中にためている。冬場に向かって栄養を蓄えなければならない時期。おなかいっぱいおいしいものを食べたいというところ」
竹田園長によると、大人のサルは発情期に入っているため普段より気性が荒いということです。また、子ザルに近づくと、リーダーのオスザルが群れを守ろうと攻撃してくる危険性もあるそうです。
県内では、2013年に日向市で18人が立て続けに襲われる「かみつきザル騒動」がありました。
(宮崎市フェニックス自然動物園 竹田正人園長)
「大きな声を出したりして刺激を与えないこと。出会ってしまっても、目を見ずに少しずつ距離を取る。野生動物に近づかないのが原則」
竹田園長によると、リーダーがいる群れは統率がとれていて、1匹でいるサルより穏やかということですが、絶対に刺激をしないようにしてください。庭にある柿などの果物を野生動物が食べに来ることがあるため、食べない場合でも、実をそのままにせず、回収したほうがいいということです。