岸田首相「閣僚も気兼ねなく論戦を」 総裁選“現職閣僚”も出馬に意欲?
岸田首相が自民党総裁選への不出馬を電撃表明してから一夜明け、早速“ポスト岸田”の動きも活発化しています。注目の“あの人”や“現職閣僚”からも続々と発言がありました。
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岸田首相(14日)
「私は来る総裁選には出馬いたしません」
9月に行われる自民党総裁選。岸田首相の電撃表明から一夜明け、お盆で静まりかえっていた永田町は“ポスト岸田”を巡る動きが激しくなっています。
午前8時前、終戦の日に合わせ靖国神社を参拝したのは、小泉進次郎元環境相です。最近になり出馬を模索し始めていますが、記者の問いかけに応えることはありませんでした。
小泉氏の数分後に参拝したのは、小林鷹之前経済安全保障担当相です。総裁選への対応を問われると…
小林前経済安保相(49)
「今は何度も申し上げている通り、政治家としての力を高めることに尽きると思っています」
若手・中堅議員から”出馬待望論”が上がっている小林氏。14日夜は都内の飲食店で、自民党議員と会合を開き、意見を交わしたということです。
さらに、出馬に意欲を示してきた高市経済安全保障担当相の姿も。15日午後に行われた会見では…
高市経済安保相(15日午後)
「内閣府の記者会見の場におきまして、自民党総裁選挙について申し上げるということはございません」
こうした中、動きを見せたのが茂木幹事長です。14日、都内のステーキ店で待ち合わせた人物は、党内に大きな影響力を持っている“キングメーカー”の1人、麻生副総裁です。関係者によると、総裁選について意見交換したということです。
──支持の要請は受けられましたか?
麻生副総裁
「…」
この茂木氏に先んじて、先週、麻生副総裁と会食の場を持っていたのは“麻生派”の河野デジタル相です。54人が所属する麻生派。総裁選は麻生副総裁がどう動くかが焦点の一つです。
河野氏は15日午前、会見で出馬への意欲を改めてにじませました。
──出馬の考えは?
“麻生派” 河野デジタル相
「(閣僚として)今の日本が抱えている大きな課題を、これまで担当してまいりました。いつかこの経験をいかせる日が来ればというふうに思っております」
活発化する、ポスト岸田を巡る動き。
これまで名前があがっているのは現職閣僚も含む、茂木幹事長、河野デジタル相、高市経済安保相、石破元幹事長、小林前経済安保相、小泉元環境相、野田元少子化相の7人でした。こうした中、岸田首相は15日朝、閣僚との懇談会で「職務に支障のない範囲で堂々と論戦を行ってほしい」と話したということです。
すると早速、現職閣僚から、総裁選への出馬を検討する発言が…
──出馬の考えは?
斎藤経済産業相(15日午前)
「昨日からけさに向けまして私のところに『総裁選に出るべきだ』『出てほしい』『あなたしかいない』みたいな連絡が数多くよせられました。それらの声はいい加減な気持ちではなくて、切実な思いの元で発せられているなと私も感じるところがあります。今はそういう声を真剣にお聞きしていかなくてはいけないのかなと、思い始めているところです」
斎藤経済産業相が、出馬を検討する考えを示したのです。
さらに、上川陽子外務相も突然、自ら取材の場を設定。岸田首相の不出馬について受け止めを聞いたところ…
上川外務相(15日午後)
「私自身ではありますが、何をすべきか熟慮をした上で決断をし、それを行動に移していく覚悟でございます」
「熟慮し決断する」と総裁選への出馬を検討する考えを示しました。
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誰がポスト岸田の座を射止めるのでしょうか。総裁選の日程は20日に決まります。