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菅首相VS小沢氏 野党側から冷ややかな声

2010年8月26日 15:40
菅首相VS小沢氏 野党側から冷ややかな声

 民主党・小沢前幹事長は26日朝、鳩山前首相と会談し、これまで出馬を検討してきた党の代表選挙に立候補する考えを明らかにした。代表選は菅首相と小沢氏の全面対決の構図となる。これに対し、野党側からは冷ややかな声が上がっている。

 小沢氏「鳩山氏からは、代表選出馬の決断をするならば、全面的に協力し、支援をしていきたいというお話をいただきましたので、代表選に出馬する決意をいたしました」

 鳩山氏は「私の一存で、小沢氏には民主党に入っていただいた経緯からして、私としては応援をする。それが大義だ」と述べ、小沢氏に対して「全面的に支援し、協力していきたい」と伝えた。

 鳩山氏は菅首相に対して小沢氏との協力態勢を求めてきたが、25日の直接会談でも菅首相からは明確な回答がなかった。小沢氏は周辺に対して「挙党態勢が受け入れられなかったので、出馬を決意した」と語っている。小沢氏は27日にも正式に会見し、政策などを発表する方針。

 対する菅首相は26日午前、官邸に激励に訪れた当選1回の議員を前に「再選されたときには命を懸ける覚悟だ」と決意を述べた。また、菅首相は「小沢氏が立候補の意思を固められた報道があります。本当に大変良いことだと思っている。(皆さんの力で)再選をさせていただいたときには、本当に命を懸ける覚悟で、一秒たりとも、首相として、代表として、すべての時間をこれに費やす覚悟で臨みたい」と述べた。

 菅首相は、予定を早めて27日に正式に出馬表明する方向で調整している。

 民主党幹部は、小沢氏の出馬で「これで白黒、決着をつけられる」と強気の姿勢を見せている。一方で、ある首相側近は「党分裂の危機は高まる。収拾できるのは鳩山さんしかいないと思っていたんだけど、痛い」と話している。激しい選挙戦となるのは必至。

 一方、野党側からは冷ややかな声が上がっている。自民党・大島幹事長は「コップの争いの前に、こういう危機にあるという現実を見て、しっかりとこの対応をしてほしい」と述べた。また、民主党内からも「国民不在の戦いをしたら、世論から見放されてしまう」といった声も出ている。