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小沢氏出馬に首相“ファイティングポーズ”

2010年8月26日 23:52
小沢氏出馬に首相“ファイティングポーズ”

 菅首相周辺は、民主党・小沢前幹事長が26日に党代表選挙への出馬を表明したことを受けて、「菅首相は完全にファイティングポーズを取った」と述べた。一方で、菅首相の側近は「鳩山前首相が小沢氏支持を打ち出したことで、様子見の立場を取っていた議員も小沢氏支持に流れかねず、痛い」と話し、警戒感をあらわにしている。

 菅首相は26日午後、追加経済対策を取りまとめるための関係閣僚との会議を終えた。ただ、それ以前は昼食も仙谷官房長官や補佐官らいわば身内と取り、午後はほとんど来客もなく、出馬表明に向けた政権構想を練っていたものとみられる。

 26日朝の菅首相と当選1回生議員との会合は当初から予定されていたものだということだが、菅首相は自身の政治主導の原点ともなった薬害エイズ問題を引き合いに出しながら、「霞が関、日本の政治の構造を根本的にまず壊す。壊す中から新たな建設を皆さんと共につくっていきたい」と強い決意を示した。

 菅首相にとって、頼みの綱は「短期間に首相を代えるべきではない」という、いわば消極的な世論の支持。このため、菅首相は、当初週明けともいわれていた正式な出馬表明の前倒しも検討しながら、週末にかけては、地方の現場視察を重ねて政権担当者としての実行力をアピールすることにしている。