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仙谷氏、丸山議員の証言否定 漁船衝突事件

2010年10月19日 17:53
仙谷氏、丸山議員の証言否定 漁船衝突事件

 仙谷官房長官は19日朝、18日の委員会での沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件をめぐる自民党・丸山和也議員の質問について、「いい加減な質問に関与するつもりはない」と不快感をあらわにした。

 丸山議員は18日午後の参議院決算委員会で、中国人船長が釈放された直後に仙谷長官と電話で会話したことを明らかにした。丸山議員によると、この中で仙谷長官は「もし船長を起訴したら、来月、日本で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)が吹っ飛んでしまう」と話したという。さらに、丸山議員が「日本は中国の属国になってしまう」と懸念を示すと、仙谷長官は「属国化は今に始まったことじゃない」と述べた。

 仙谷長官は19日朝、「こういういい加減な人のいい加減な発言については、私は全く関与するつもりはありません」と述べ、丸山議員の発言をいい加減だと否定したが、政府が船長の釈放を望んでいたという証言だけに、今後、波紋を広げそうだ。

 こうした中、参議院予算委員会・前田委員長は19日午前、仙谷長官を呼んで、これまでの国会答弁が不適切だったとして、厳重注意した。仙谷長官は先週、民主党の公務員制度改革を批判した官僚を政府参考人として委員会に呼んだことについて「彼の将来を傷つける」と発言し、野党側から「どう喝だ」などと批判が出ていた。

 仙谷長官は、25日の予算委員会で謝罪する予定。