原子炉冷却の真水、米国から提供~防衛相
深刻な状況が続く福島第一原子力発電所の原子炉に対して海水に代わって真水による冷却が検討されている中、北沢防衛相は25日、アメリカから原子炉を冷却するための真水の提供を受けることを明らかにした。
原子炉の冷却には現在、暫定的に海水が使われているが、北沢防衛相は「アメリカ側から、早期に真水に変更すべきだとの強い要請があった」と述べた。海水に代わる冷却用の真水は福島第一原発に近いダムから調達する計画だが、十分な水量が確保できない可能性があり、日本政府はアメリカ政府の要請を受け入れて真水とポンプシステムの提供を受けることを決めた。
アメリカから貸与される輸送船2隻がそれぞれ約1100トンの真水を運ぶ計画で、そのうち1隻が25日午前、神奈川・横須賀港から出発した。
防衛省によると、この真水は現在行われている地上からの放水に使うのではなく、原発の冷却システムが復旧してから使われる見通しだという。