×

鉢呂経産相が辞任、臨時代理に藤村官房長官

2011年9月11日 0:48
鉢呂経産相が辞任、臨時代理に藤村官房長官

 鉢呂経産相は10日夜、福島第一原発を視察した後に周辺地域を「死の町」と表現したことなど一連の言動をめぐり、野田首相に辞任を申し出て受理された。政府は当面、経産相の臨時代理に藤村官房長官を充てることを決めている。

 鉢呂経産相「国民の皆さん、とりわけ福島県民の皆様に多大の不信の念を抱かせ、心からおわびを申し上げたい。大変すみませんでした」

 鉢呂経産相は、福島第一原発や周辺地域を視察した8日夜、報道陣に近づき、防災服をすりつけるようなしぐさをし、「放射能をつけた」との趣旨の発言をしたとして問題になっていた。また、9日の記者会見でも、福島第一原発の周辺地域を「死の町」と表現して批判を受け、9日のうちに発言を撤回、謝罪していた。野党などから批判が高まる中、10日昼には続投の意欲も示していたが、午後になって辞任を決断したという。

 一方、「放射能をつけた」との言動については「定かな記憶はない」と否定的な見解を示し、辞任に無念さをにじませた。政府は10日夜の持ち回り閣議で鉢呂経産相の辞任を了承し、当面、経産相の臨時代理に藤村官房長官を充てることを決めている。