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TPP参加めぐり賛成派・反対派が声強める

2011年11月4日 22:48
TPP参加めぐり賛成派・反対派が声強める

 TPP(=環太平洋経済連携協定)への交渉参加をめぐり、野田首相は来週中にも方針を決定し、表明したい考え。これを前に、4日、賛成派、反対派それぞれが声を強めている。

 4日午前に行われた「TPPを慎重に考える会」の会合では、民主党・田中真紀子元外相が交渉への不参加を表明すべきと訴えた。さらに、4日午後には、与野党の反対派議員や農業関係者らが決起集会を開き、来週のAPEC(=アジア太平洋経済協力会議)首脳会議までに、TPP交渉への参加を表明することに反対することを決議した。

 また、自民党の「外交連携調査会TPP小委員会」の会合では賛否両論が出たが、政府・与党内の意見集約は「明らかに前のめりの感がある」として、来週のAPECで野田首相がTPP交渉への参加を表明することに「反対する」との見解をまとめた。

 一方、経済同友会が4日に都内で開催した「TPP・EPA(=経済連携協定)/FTA(=自由貿易協定)に関するシンポジウム」では、TPP交渉参加に反対する声が上がった一方で、「経済を優先するなら参加はやむなしだ」との意見も出された。経済同友会など経済界は、政府に対して、TPPの協議に早期に参加することを強く求めている。