日韓関係修復への節目…首脳会談が開始 北のICBM…政府関係者「会談の重要性が高まった」
16日午後4時40分ごろ、韓国の尹錫悦大統領が首相官邸に入りました。首脳会談のためだけに来日するのは、実におよそ12年ぶりのことです。
“戦後最悪”とまで言われた日韓関係の修復に向け、大きな節目を迎える中、この日の朝、水を差すような形で北朝鮮が、ミサイルを発射しました。
航空自衛隊の戦闘機が撮影した映像では、弾道ミサイルに関連していると推定される光を発した物体が、白い煙の線をひきながら、上から下へと移動していました。
防衛省によると、北朝鮮は午前7時すぎ、平壌付近から大陸間弾道ミサイル(ICBM)級の弾道ミサイル1発を発射。およそ70分間、1000キロ程度飛翔し、日本のEEZの外にある北海道・渡島大島の西、およそ200キロの場所に落下したと推定されています。
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日韓首脳会談に先立って発射されたミサイル。
尹大統領は出発前、急遽予定を変更して、国家安全保障会議に出席しミサイル対応にあたりました。
岸田首相も、「北朝鮮の意図、私の方から申し上げる立場にはありません」「同盟国・同志国との連携、これもより一層、緊密なものにしていかなければならない。こうしたことは感じています」と話しました。
核・ミサイル開発を続ける北朝鮮。その脅威に対し日本政府は、韓国の力を借りて抑え込んでいきたいという狙いがあり、ある政府関係者は「より日韓首脳会談の重要性が高まった」と話しています。