×

北の“ミサイル”日中韓で意見完全一致せず

2012年4月8日 22:23
北の“ミサイル”日中韓で意見完全一致せず

 北朝鮮が衛星打ち上げと称して予告している事実上のミサイル発射の期間が目前に迫る中、日・中・韓3か国の外相が8日、中国・寧波で、北朝鮮が発射を強行した場合の対応を含めて協議したが、意見の完全な一致には至らなかった。

 今回の会議で、北朝鮮に関する議論は、これまでの「いかに発射の自制を求めるか」から、実際に発射が強行された場合の対応に焦点が移った。玄葉外相は「北朝鮮の状況に鑑みれば、日・中・韓3か国で声を一つにすることが極めて重要」と話した。しかし、仮に発射された場合は国連安全保障理事会で対応すべきだとする日本・韓国と、北朝鮮を刺激しないよう、慎重な中国との間で認識の違いが浮き彫りになった。

 会議終了後、中国・楊潔チ外相は、北朝鮮に対して、各国は「大局的に長い目を持って冷静さを保つべきだ」との認識を強調した。一方、玄葉外相は「(日・中・韓)3か国が完全に考え方が一致したということではない」と述べている。

 関係国の視線はすでに「発射後」に注がれている。安保理での対応に向けて中国を動かすことができるか、日本外交にも役割が求められる。

●楊潔チの「チ」は竹かんむりの下にがんだれと「虎」