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日米首脳、同盟強化を目指す共同声明発表

2012年5月1日 13:19
日米首脳、同盟強化を目指す共同声明発表

 アメリカ・ワシントンを訪れている野田首相は日本時間1日未明、オバマ大統領と会談した後、共同で記者会見を行い、日米同盟強化を目指す共同声明を発表した。

 2人の首脳は、時折ユーモアを交えながら、同盟の強化を目指す意思を明確にした。

 オバマ大統領「私は、今後数十年に向けたアジア太平洋の地域の秩序作りや、日米同盟を深化させる共同声明を発表できて光栄です」

 野田首相「日米の同盟というのは揺るぎのないものでなければいけない、揺るぎないものであるということを確信した次第であります」

 日米首脳が共同声明を発表するのは6年ぶりで、軍事、経済、エネルギーなどあらゆる分野での安全保障を強化していく内容となっている。声明では、TPP(=環太平洋経済連携協定)への日本の参加表明は見送られたが、野田首相は会見で、TPP参加に前向きな考えを強くにじませた。

 両首脳は、北朝鮮が再び核実験を行う可能性が高いとして、北朝鮮に影響力のある中国との協力を重視して、さらなる挑発行為を防ぐ方針で一致した。経済面、軍事面で存在感を増す中国が、今回の首脳会談でも影の主役だったという印象だ。

 一方、政権の命運をかける消費税増税法案が、連休明けに審議に入る。法案への反対姿勢を強めている民主党・小沢元代表への対応がまず課題となる。野田首相は同行記者団に対し、「何人(なんぴと)たりとも、党員であるなら党の方針に従っていただきたい」と強い口調で述べた。

 また、「小沢氏の党員資格停止処分の解除は消費税増税法案に賛成することが前提になるのか」との問いに対し、「前提うんぬんというより、(消費税増税法案への賛成が)当然のことだと思っている」と述べている。記者団との懇談の最中、厳しい表情が緩むことはなかった。