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オバマ大統領が意外な発言「野田首相は…」

2012年5月1日 19:59
オバマ大統領が意外な発言「野田首相は…」

 ワシントンを訪れている野田首相は日本時間1日未明、オバマ大統領と会談しました。首脳会談を終えたオバマ大統領からは野田首相についての意外な言葉が飛び出しました。

 居酒屋でともにグラスを傾け、またキャッチボールするなど、得意のパフォーマンスで固いきずなを築き上げた小泉元首相とブッシュ前大統領。しかしその後、日米関係にはいつしかすきま風が…。日本の首相によるワシトンへの公式訪問も、3年前の麻生元首相を最後に途絶えていました。

 そして、始まった首脳会談。オバマ大統領は報道陣に、「みなさん記者会見で会いましょう」と、笑顔を絶やしません。はたして両国の距離感は縮まったのでしょうか。会談後の記者会見で、オバマ大統領は「野田首相は、柔道の黒帯なんです。もし常識のない質問をしたら野田さんが守ってくれますよ」と、ユーモアを交えながら話します。さらに「野田首相は、ご自分のリーダーシップのスタイルを、バスケットボールのポイントガードに例えられました」と語るオバマ大統領に対して、野田首相は「パワーフォワードのオバマ大統領の後に、ポイントガードの野田からお話をさせていただきたいと思います」と、息もぴったりの様子。そして、野田首相は「日米の同盟というのは揺るぎのないものでなければいけない、揺るぎないものであるということを確信した次第であります」と語りました。両首脳は共同声明を6年ぶりに発表し、日米同盟の強化を目指す方針を明確にしました。また両首脳は北朝鮮が再び核実験を行う可能性が高いとして、北朝鮮に影響力のある中国との協力を重視して、さらなる挑発行為を防ぐ方針で一致しました。

 終了後、野田首相はクリントン国務長官主催の夕食会に出席しました。そこで野田首相は「先般、ワシントンポスト紙に、ここ数年で最も賢明だがカリスマ性がないと評された堅実な内閣総理大臣、野田佳彦であります」と自己紹介。会場からは笑い声も。そして、クリントン長官は「日本に対して3000本のハナミズキを贈呈することをここで発表いたします」と発表。アメリカへの桜の寄贈から100周年を記念して、「花」のお返しをすることを明らかにしました。

 野田首相は日本時間の今夜、ワシントンを発ちますが帰国早々、難題が待ちかまえています。現在、民主党の党員資格停止処分を受けている小沢元代表ですが、先週、無罪判決が出たことでこの処分を解除するのか注目されているのです。小沢氏に近い谷亮子議員は「党員資格停止自体が早とちりをしてくだされた結果、そういうことが明らかになった」「ぜひリーダーシップを発揮していただきたい。発揮できる場を作らなければならないと思っている」と話し、また輿石幹事長は、処分を解除する手続きに入ると明言しました。

 しかし岡田副総理は「この処分を輿石さんが変えると言っているかは、話していないのでわかりませんが、変えるというときには、きちんと手続きを踏んでやっていく必要がある」と語りました。さらに、消費税増税法案についても「党として、きちんと手続きを踏んで決めたことにはみんな従っていただく」と法案に反対する動きをけん制しました。

 しかし、当の小沢氏は週末「国民に約束したこと、国民に訴えたことを忘れてしまったら、何のための政権交代だったのかということになるのは当然です」と話し、消費税増税法案の成立を目指す野田政権をあらためて批判しました。

 これに対し野田首相は同行記者団に対し「何人(なんぴと)たりとも党員であるなら党の方針に従っていただきたい」と強い口調で述べました。