日本維新の会は２０日、国政政党となって初めての遊説を九州でスタートさせた。橋下代表自らが３か所で演説し、第三極作りを目指す考えを強調した。

　橋下代表は、集まった聴衆について「応援は非常に心強かった」と述べた。既成政党への批判は目立ったものの、国政政党に求められる外交や経済政策への言及はほとんどなかった。

　「既存の政党と、来たるべき選挙で戦わなければなりません。今までの自民党、民主党では絶対にできない体制の変更。平成の世にあった、新しい日本の体制に変えなきゃいけない」－橋下代表の「顔見せ」となる今回の遊説は、大阪府以外での支持を広げたい狙いがある。しかし、衆議院議員選挙に向けた地方組織の立ち上げはまだ手探り状態で進まず、肝心の候補者についても、「質の高い人材をそろえるのに苦労している」という声が内部からも漏れている。

　民主党と自民党に代わる第三極の結集を訴える維新の会だが、今後の道のりは決して平たんではない。