ウクライナ電撃訪問 岸田首相周辺「訪問に強い思いを持っていた」 極秘訪問2つのポイントは…
岸田総理大臣がウクライナを電撃訪問です。NNNのカメラが岸田総理が日本時間の21日朝、極秘でウクライナに向かう途中、経由地のポーランドで列車に乗り込む姿を捉えました。国会記者会館から中継です。
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複数の岸田総理周辺が「ウクライナ訪問に総理は強い思いを持っていた」と話していました。
先週から複数の政府・与党関係者がこのタイミングで訪問すると話していましたが岸田総理含め政権幹部が直前まで訪問について口を閉ざしまさに極秘での訪問となりました。
日本時間の21日9時20分すぎ、ポーランド南東部のウクライナとの国境の町、プシェミシルの駅でNNNのカメラが列車に乗り込む岸田総理を捉えました。
極秘訪問にむけた1つめのポイントは「情報管理の徹底」でした。
岸田総理はもともとインドを訪問し日本時間の21日昼過ぎに帰国の途につく予定だったところ、およそ14時間前倒しし日本時間の20日夜、ポーランドへ移動しました。
さらに、移動は政府専用機ではなく極秘で、別のチャーター機を利用しました。
また、同行記者団やスタッフの多くをインドに残し、限られたスタッフだけで具体的には秋葉国家安全保障局長や外務省の山田外務審議官、総理秘書官など数人と電撃訪問を実行した形です。
もう1つのポイントは「安全管理」です。
ある政府高官は安全管理について「アメリカは軍事力がある。ヨーロッパ各国はNATOに加盟しているから安全だ」と安全確保の難しさを話していました。
岸田総理はバイデン大統領のウクライナ訪問を参考にしたとみられますが今回、どう日本政府が安全管理を構築しているかは現時点ではわかっていません。
――会談のポイントはどこになるでしょうか?
岸田総理は21日夕方ウクライナに到着し対面では初となるゼレンスキー大統領との会談に臨みます。
会談で岸田総理は広島サミットの議長として、日本とG7からの連帯と支援を、ゼレンスキー大統領に直接伝える考えです。
また、岸田総理はゼレンスキー大統領をオンラインも含めて広島サミットへの参加を招待したい考えで直接ゼレンスキー大統領に伝えるかも焦点です。
また、自民党の茂木幹事長は今回の訪問を「直接、現地情勢を確認することは、大きな意義がある」と評価しています。
一方で自民党幹部からは「外交上はいかないほうがよかった。あまりロシアと敵対しすぎないほうがいいと思う」という見方もあります。
極秘訪問が成功と言えるかどうかはこの後の直接会談で岸田総理がどれだけ連携強化を確認できるかまた、岸田総理が求める成果をどれだけ引き出せるかがポイントです。