使い道や金額などの情報が公開されていない内閣官房機密費について、藤村官房長官は５日、一部を透明化する私案を公表した。

　私案では、機密費支払いを決定した月日や支払額について、一定期間経過した後、官房長官の決定により公開することを提案している。

　一方、官房機密費を支払った相手の名前や目的などの情報は、公開すれば情報収集などの活動に支障をきたすおそれが高く、「公開には適さない」とした。

　民主党は野党時代、不適切な使われ方をしているのではないか、として機密費の公開を強く求めていた。藤村長官は５日午前の記者会見で、「野党時代の民主党で政策の中に入れていたことから言えば、まだ一部でしかないというのは認めたいと思う」と述べた。

　藤村長官は、私案を衆議院選挙後に発足する政権に引き継ぎ、「検討してほしい」としている。