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平野前復興相 参院選前に離党届 理由は?

2013年4月2日 19:50
平野前復興相 参院選前に離党届 理由は?

 被災地・岩手県選出で、初代の復興相でもある平野達男参議院議員が民主党を離党すると表明しました。夏の参議院選挙を前に離党するという異例の事態。平野議員は無所属で立候補するということですが、一体、なぜなのでしょうか。

 地元、岩手・盛岡市で会見した平野達男前復興相。「民主党に離党届を提出してきました。次の参議院選挙は無所属で戦わせていただく」と述べ、離党の理由については「どうしても民主党ということについて、どのように説明すべきかについて、まだまだ迷う部分がありまして…」と語りました。夏の参議院選挙に民主党公認で立候補する予定だった平野氏。選挙を前に異例の離党となりました。

 平野氏は同じ岩手県選出の小沢一郎氏に近く、初当選は旧自由党からでした。その後、民主党に移り、政権交代後には閣僚にも起用され初代の復興相に就任。去年、消費税増税法の採決などをめぐり、小沢氏らが民主党を離党しても「復興相としての責任がある」などとして民主党にとどまっていました。

 それだけに今回の離党には民主党内に衝撃が走りました。細野幹事長は原発事故担当相として復興相の平野氏とは手を携えてきた仲です。1日の会見で、細野幹事長は「党にとどまってほしいことについて、誠意を尽くして、幹事長の立場も踏まえて強く伝えてある」と語り、離党を思いとどまるよう説得したといいます。しかし、その思いは届かず、2日の離党届提出となりました。選挙を前にして公認が内定した候補が離党する事態。いま民主党が揺らいでいます。

 夏の参議院選挙を前に、2日、国会でも動きがありました。「まさにインターネット時代ですよね。国民のほとんど大多数と言ってもいいかもしれません。インターネットを活用する時代を迎えている」と語るのは、自民党の逢沢議員。インターネットなどを使った選挙活動を解禁するための法案の審議が始まったのです。各政党は「ネットの解禁」では足並みをそろえていますが、あることで一致できず対立しています。それは「メールの利用範囲」。自民党と公明党、日本維新の会が提出した法案は選挙活動の一環としてメールを利用できるのを政党と候補者に限定。民主党とみんなの党の法案は、一般の有権者にもメールを利用した選挙活動を認めています。2日の審議でもこの点をめぐって活発な議論が行われました。

 自民党の橋本議員「電子メールについてはスパム(迷惑メール)が山のように来ている状況。第一段階として、候補者、並びに政党などに限るという制限を設けているのは、そのような趣旨とご理解いただきたい」。

 民主党の奥野議員「一方的に、候補者、政党が情報発信するだけでなくて、一般有権者の方も情報発信できる。双方向にやりとりできる。そういうことを通じて、みんなで熟議する新しい政治文化が生まれる。その第一歩だと思っている」。

 自民党などは、法案を5日に委員会で採決するよう提案しており、法案の1本化を目指し、各党の協議が続いています。2日は、衆議院予算委員会で安倍首相も出席して集中審議が行われました。今年度予算案の審議も佳境を迎えており、政府与党は今月中旬には衆議院で可決、参議院に送りたい考えです。