民主党の城島前財務相が３日、都内で日本テレビの単独インタビューに応じ、民主党政権時代に極秘で北朝鮮側と交渉にあたっていたことを明らかにした。

　「２０１０年から２０１２年にかけて計４回、本当に水面下で、あるいは極秘で交渉しました」－城島氏によると、交渉にあたった北朝鮮労働党幹部は「拉致問題は基本的には解決済みだ」という立場を崩さなかったが、その後の交渉で城島氏はまず、北朝鮮に残された日本人の遺骨収集などが行えないか提案したという。

　「正式に日本政府として、遺骨収集なり、墓参なり、ということを北朝鮮側に申し入れたら何とか実現できるんじゃないかなという感触を得たのが３回目でした。何とか細い糸でも拉致問題の解決につながる道になるのではないかとの思いで、遺骨収集と墓参も提起した」

　城島氏は当時の野田首相らに報告しながら極秘に交渉を進め、そのことが２０１２年の赤十字会談につながったと証言した。今回、開かれた会談はその時以来となる。

　城島氏は、今回の動きが、中断している政府間協議の実現や拉致問題の前進につながることに期待感を示した。