日韓関係が冷え込む中、外務省の斎木事務次官が近く韓国を訪問し、次官級協議を行う方向で調整していることが分かった。

　日韓の次官級協議を巡っては、今年１月にも行う方向で調整していたが、安倍首相の靖国神社参拝などを受け、日程の調整がつかない状態が続いていた。いわゆる従軍慰安婦問題などで関係が冷え込む中で、安倍首相と韓国の朴槿恵大統領との首脳会談は一度も実現していない。

　こうした中、斎木外務次官が近く韓国を訪問する方向で調整しており、次官級協議では、いわゆる従軍慰安婦問題を巡り安倍政権としても河野談話を引き継ぐ方針であることなどを説明するものとみられる。４月下旬に予定されるアメリカのオバマ大統領の訪日までに日韓関係の改善につなげたい狙いもある。