GW後半 鎌倉駅で混雑緩和へ「徒歩移動」呼びかけ マナー違反相次ぎ“BBQ禁止”の区域も
GW後半、各地がにぎわうなか、マナー違反対策や混雑を緩和する取り組みが行われています。鎌倉では観光客が集中することから「徒歩」での移動を呼びかける実証実験が行われています。
人で埋め尽くされた通りに、ごったがえした駅前。3日、神奈川・鎌倉市は観光客であふれかえっていました。その中で、緑のベストを着た人たちが配っていたのは、観光名所「鎌倉の大仏」への徒歩でのルートがかかれた地図です。
江ノ島電鉄の鎌倉駅で行われたのは、「オーバーツーリズム」による混雑を緩和するための実証実験です。
去年のゴールデンウイークでは、改札の外まで大行列ができるほどだった鎌倉駅。観光客が集中し、地元住民が利用しづらくなるなど、生活にまで影響を及ぼすことから、3日と4日の2日間、鎌倉大仏まで徒歩での移動を呼びかけているのです。(※午前10時~午後4時)
◇
実際、電車の移動と、徒歩の移動にどれだけ違いがあるのでしょうか? 番組スタッフが、徒歩ルートと電車ルートに分かれ、時間をはかってみました。
「行ってきます!」
電車は3つ先の「長谷駅」で降りて鎌倉大仏へ向かうルート。徒歩は沿線沿いの商店街や住宅街を通るルートで向かいます。
電車ルートはすんなり改札を通過。しかし…
電車ルートの番組スタッフ
「かなり満員電車の状態です」
「あ~、今ドアが閉まりました」
結局、その電車は断念。一方、徒歩ルートは…
徒歩ルートの番組スタッフ
「このあたりはお店があって人が結構います」
商店街の人混みを抜け、少し広い通りへ。歩き始めて15分後には…
徒歩ルートの番組スタッフ
「人がかなり少ないです」
人通りも落ち着き順調に歩みを進めます。そして同じ頃、電車の方はというと…
電車ルートの番組スタッフ
「今、先頭から6番目あたりに並んでいます」
次の電車が到着。ようやく乗ることができました。その間も混雑に巻き込まれることなく進む徒歩ルート。すると…
電車ルートの番組スタッフから電話
「今どこですか?」
徒歩ルートの番組スタッフ
「今(ゴールの)目の前くらい」
電車ルートの番組スタッフ
「目の前!? 早いな」
そして…
徒歩ルートの番組スタッフ
「約30分で鎌倉大仏に到着しました」
そして電車ルートは…
電車ルートの番組スタッフ
「ようやく着きました。36分30秒かかっています」
番組スタッフの計測では、徒歩の方が8分早く到着しました。(徒歩ルート:約28分30秒/電車ルート:約36分30秒)
その後も大混雑となっていた駅。電車を利用したという観光客は…
電車ルートの観光客
「人混みは電車が多いけど、涼しい方を選んでしまう。お寺回るのにも、たくさん歩かなきゃいけない。体力温存」
徒歩で来たという人は…
徒歩ルートの観光客
「歩いて来られない距離じゃない。街並み見ながら、お店見たりとか。電車よりもよかった」
徒歩移動を推奨する実証実験は、4日も行われます。
観光地はどこも人であふれるゴールデンウイーク。栃木県鹿沼市では、のんびり自然の中に身をおいて過ごす人も。鹿沼市を流れる清流・大芦川は、地元の人にとっては自慢の川です。
自然保護活動などを行う「大芦川自然クラブ」 関谷忠一代表
「いろんな川で鮎(アユ)釣りの大会やってきたが、どこにいってもこの大芦川は負けない」
しかし…
釣り人
「バーベキューをやったり、水遊びやる方がたくさん増える。そのバーベキュー(の道具)をそのまま置いて帰ってしまう」
大芦川流域にはゴミが捨てられ、バーベキューで使ったのか、焼き台もそのまま放置されていました。
そこで鹿沼市は、住民の生活環境と自然を守るため、3日から大芦川流域の一部の区域で、バーベキューや花火などの行為を、条例で禁止にしました。(BBQ・花火などの“禁止条例”期間:5月3日~6日/7月6日~9月30日)
禁止行為をした場合、1人あたり最大5万円の過料を科すということです。
3日からパトロールも始めた鹿沼市。すると早速、見つけたのは…
監視員
「こんにちは、市役所です。ここはバーベキューできないんですよ」
バーベキューをしていた人
「だめですか?」
監視員
「だめなんです」
禁止区域でバーベキューをしていたグループです。
監視員
「このままバーベキュー続けると、過料、お金取られちゃうので、すぐ片付けてください」
バーベキューをしていた人
「やめる」
監視員
「やめればお金大丈夫だから」
バーベキューをしていた人
「やめる。絶対やめるから」
監視員
「すぐに火も消して、片付けにうつるところも確認しました。今回は口頭指導というかたち」
天候にも恵まれる予想のゴールデンウイーク後半。その土地のルールを理解した行動が求められます。