日本の“常任理事国入り”協力を~安倍首相
中南米5か国を歴訪している安倍首相は28日、トリニダード・トバゴなど「カリブ共同体」との首脳会合に臨み、日本の国連安全保障理事会での常任理事国入りに協力を呼びかけた。
首脳会合での安倍首相の狙いのひとつは、来年10月に行われる国連安保理・非常任理事国の選挙や将来的な常任理事国入りに向けた支持固めだった。カリブ共同体には14か国が加盟していて、国連でのいわば「大票田」。首脳会合では経済関係の強化を確認した他、安倍首相は災害対策や廃棄物処理での支援の充実を表明した。
一方、中国もこの地域での影響力強化に力を入れている。去年6月には、習近平国家主席がカリブ共同体の9か国と首脳会合を開いた。これに対して安倍首相は、今回の首脳会合で「海における“法の支配三原則”を国際社会で推進していきたい」と強調し、中国へのけん制を忘れなかった。
カリブ海諸国をどこまで味方につけられるのか。中国もにらみながらの駆け引きが続く。