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日米豪印でクアッド首脳会談 平和維持へ結束を確認 ≪記者リポート≫

2023年5月21日 0:46
日米豪印でクアッド首脳会談 平和維持へ結束を確認 ≪記者リポート≫

G7広島サミットは2日目の議論を終えました。岸田首相はこれに合わせ、アメリカのバイデン大統領らと「クアッド首脳会談」を行い、平和を維持するため結束していくことを確認しました。佐藤正樹記者がリポートします。

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アメリカ・オーストラリア・インドとの「クアッド首脳会談」で、岸田首相はウクライナ問題について「国際秩序が脅かされている」と強い危機感を示しました。

岸田首相「ロシアによる暴挙は依然として継続をし、安全保障環境は一層厳しさを増しています。我々が一堂に会し、国際社会を分断と対立ではなく、協調に導く」

会談後に発表した共同声明では、ウクライナ問題を念頭に「いずれの国も支配せず、いずれの国も支配されない」と強いメッセージを出しました。

会談ではまた、中国を念頭に「東シナ海・南シナ海などで威圧による一方的な現状変更の試みに深刻な懸念」を表明し、4か国が強く反対することで一致しました。

一方、G7サミット2日目のセッションでは、G7と中国やロシア、いずれとも一定の距離を取る新興・途上国「グローバルサウス」への対応について議論しました。G7としてこれらの国々への関与を強化し、「貧困」や「エネルギー」問題などで細やかに対応していくことを確認しました。

さらに、インドやブラジルなど「グローバルサウス」の首脳も参加したセッションでは、「食料」や「ジェンダー」などの問題が取り上げられました。岸田首相が「女性の経済的自立の取り組みを有機的に連携させることが重要だ」と指摘し、参加国からは賛同する意見があったということです。

「グローバルサウス」に対し支援や協力の姿勢を示したG7ですが、安全保障や経済の面で中国やロシアに頼る国も多く、積極的な取り組みが引き続き求められます。