「大阪都構想」住民投票前に両派“舌戦”
いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う住民投票が17日行われる。賛成派と反対派が投票日前日の16日も激しい戦いを繰り広げた。
賛成派 大阪維新の会・橋下徹代表「大阪府庁と大阪市役所を一つにまとめて、強力な『大阪都』を作って、本当に副首都を目指していきましょう」
反対派 自民党大阪市議団・柳本顕幹事長「この大阪市をなくしてはならないという思いの中で、反対とお書きをいただきますように、よろしくお願いいたします」
「大阪都構想」の賛否を問う住民投票は、大阪「市」内の有権者を対象に行われる。賛成多数の場合には2年後に大阪市を廃止し、5つの特別区が設置される一方、反対多数の場合、大阪市は存続し「都構想」は頓挫する。
最大の焦点は「府と市の二重行政」で、維新が「解消するためには都構想しかない」と訴えるのに対し、維新以外の各党は「話し合いで解決できる」と反対意見で団結し、投票前日もそれぞれの主張が繰り広げられた。
橋下代表「大阪府と大阪市、中途半端なものが二つあって、人や企業を引き付ける吸引力がない。だから僕は、大阪府と大阪市を一つにまとめて、大都市・大阪の吸引力になるような核を作りたいと思っている」
柳本幹事長「今やろうとしている特別区設置は、変わりますよ、確かに変わりますけれども、明らかに悪くなる。それ(特別区設置)による効果というものが、ほとんどないんです。地域の皆様方の声にこたえるようなことが、できないということなんですね」
橋下氏は、住民投票で敗れれば「政界を引退する」と明言する一方、反対派は、「橋下氏の人気投票ではない」とけん制している。
15日までに期日前投票を済ませた人は有権者の14%を占め、大阪市内のこれまでの選挙と比べ最も多く、有権者の高い関心がうかがえる。
投票は17日午前7時から行われる。