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安保関連法案 与党が単独で委員会採決へ

2015年7月15日 12:18
安保関連法案 与党が単独で委員会採決へ

 安全保障関連法案をめぐり、衆議院の特別委員会では安倍首相が出席して締めくくり総括質疑が行われ、午後には与党が単独で採決を行って賛成多数で可決される見通し。

 法案は集団的自衛権を限定的に行使できるようにするなどの内容で、野党側は「法案への国民の理解は進んでいない」として採決の撤回を求めた。

 一方で、安倍首相は「信念と確信があれば政策を前に進めていく必要があるだろう」と述べ、採決の撤回には応じない姿勢を示した。

 採決は15日午後に与党単独で行われ、可決される見通し。民主・維新・共産の野党各党は採決前に退席、もしくは抗議行動を取る考え。

 これに先立ち、与党の幹事長らは15日朝、16日の衆議院本会議で法案を採決することを確認した。

 法案について国民の理解が深まっていないと指摘される中で、与党が単独での採決に踏み切ることについて、与党幹部の1人は「論点は出尽くして同じ質問の繰り返しだ。機は熟した」と話している。安倍首相周辺からは「どうせ理解はされない。支持率も下がるだろうが、国民は時間がたてば忘れるだろう」との声も聞かれた。

 一方で、自民党内からは「法案が難しすぎて理解してもらうのは不可能だ」などと、理解が深まらないことへの諦めにも似た声が聞かれる。

 衆議院の委員会での審議時間は15日までで116時間と戦後5番目に長い審議時間となったが、政府・与党には国民の理解を得るためのさらなる努力が求められる。