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“年内解党・新党”を…野党再編は進む?

2015年11月12日 19:20
“年内解党・新党”を…野党再編は進む?

 11日夜、民主党の細野政調会長や元代表の前原元外相、維新の党の江田前代表が会談し、「年内に両党を解党して新党を立ち上げるべき」との考えで一致した。12日午後には前原氏と岡田代表が意見を交わした。野党再編は進むのだろうか。

 11日午後6時半頃、永田町近くのホテルに野党のキーマンである前原氏、細野氏、江田氏が集まった。3人は2時間近く会談し、「民主・維新の両党を年内に解党し、新党を立ち上げるべき」との考えで一致した。

 その後、江田氏は別のホテルに移動した。

 江田氏「まぁ、乞うご期待」

 江田氏は岡田氏と1時間15分にわたり会談し、新党の立ち上げを迫っていた。これに対し、岡田氏は「お互いよく考えていこう」としか答えなかったという。

 「自民党に対抗するには、野党勢力の結集が必要だ」とする3人。出席者の1人は「ゴングは鳴った」と話している。

 野党再編を目指す維新の党の松野代表は12日午後、前原氏らの動きに期待感を示した。

 松野氏「私もできれば、年内に両党及び他の政党まで含めて、改革勢力が解党してひとつの旗のもとに集まる形が好ましいとずっと言い続けてました。岡田さんなり、枝野さんなり(民主党)執行部が首を縦に振ってくれれば済む話」

 一方、関係者によると、前原氏は12日午後に開かれた秋の園遊会の場で岡田氏と意見交換したという。その後、午後4時頃の会見で岡田氏は、解党には慎重な考えを示している。

 岡田氏「前原さんとは少し立ち話はしました。今日お話しして、非常に穏やかに、なんといいますか、中身はともかくとして言いませんけど、いい話ができたなと思っています。私が申し上げているのは、本質が変わらなければだめだと。看板のかけかえではだめだということです」

 岡田氏ら執行部は、維新の党とは「統一会派」という国会内での協力関係にとどめたい考えだ。

 民主党の幹部は以下のような反応を示している。

 幹部A「解党してどこ行くの?」
 幹部B「解党する考えはない。新党作って、ブームが起こると思う?」
 幹部C「分裂状態になった維新(と一緒になる)なんて、イメージ悪い」

 ただ、11日夜の会談に出席した民主党側の一人は「腹を据えてやる」と意気込んでいる。

 なぜ今、「解党」なのだろうか。日本テレビの世論調査によると、2012年の政権交代以降の政党支持率は、自民党は40%前後で推移しているが、民主党は10%前後で、その差は全く縮まらない。来年夏には参議院選挙を控え、民主党内には党への期待が戻らない現状に不満が高まっているためだ。

 また、共産党との協力を否定しない岡田氏らの姿勢に、細野氏ら保守系の議員は反発を強めていた。

 今後、民主党の存亡を懸けた路線をめぐる対立が激しくなりそうだ。