×

軽減税率対象 なぜここまで広がった?

2015年12月11日 18:51
軽減税率対象 なぜここまで広がった?

 消費税の軽減税率をめぐり、自公両党の幹事長は11日の会談で、減税の対象を生鮮食品だけでなく酒を除いた全食料品とすることで大筋で一致した。この中には外食も含まれることに。なぜここまで対象を広げることになったのか、政治部・富田徹記者が解説。

 一致に至った背景には、対象の線引きが曖昧になることの混乱を回避したいとの判断があった。両党はこれまで、減税の対象について「外食を除く飲食料品」とすることなど複数の案を検討してきたが、いずれも線引きが難しく、自民党内からは「説明することができない」との声が上がっていた。

 与党幹部は「外食を含む全食料品が対象」とすることで「曖昧な所がなくなった」と語った。両幹事長の会談でも「それしかないね」となったという。

 財源についてはどうするのか。政府高官は「実際に税率引き上げは再来年だから」と話していて、具体的な財源については引き続き検討すればいいとの考えを示唆した。

 両幹事長はこの後、再び会談して正式に合意する見通し。自民党の税調幹部によると、合意文書には「安定財源を確保する」とは書くものの、具体的な検討はこれからだという。