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政府主催の追悼式 犠牲者の冥福を祈る

2016年3月11日 22:04
政府主催の追悼式 犠牲者の冥福を祈る

 東日本大震災の発生から5年を迎えた11日、政府主催の追悼式が開かれ、犠牲者の冥福を祈った。

 追悼式では、地震が発生した11日午後2時46分に参列者全員が黙とうし、犠牲者に祈りをささげた。

 天皇陛下「被災地で、また避難先で、今日もなお多くの人が苦難の生活を続けています。特に、年々高齢化していく被災者をはじめとし、私どもの関心の届かぬところで、いまだ人知れず苦しんでいる人も多くいるのではないかと心に掛かります。これからも国民が心を一つにして、寄り添っていくことが大切と思います」

 岩手県出身・山本永都さん「大好きだった父は、いまだに家族のもとに帰らぬままです。震災直後は、なぜ危険な状況にもかかわらず、父は防潮堤の水門を閉めにいかなければならなかったのか、母を問い詰めてしまうこともありました。大震災で失うものもつらいこともたくさんありましたが、この5年は私を随分と成長させてくれました。住民の命を守った父の背中を胸に、いつか私も人の役に立てる人となり、努力を惜しまず前を向いて進んでいくことが、亡き父への親孝行だと思えるようになりました」

 追悼式には、遺族や各国の大使ら約1100人が参列した。安倍首相は式辞の中で、「多くの犠牲の下に得られた貴重な教訓を、決して風化させることなく、防災対策を不断に見直していく」として復興に取り組む決意を語った。