安倍首相は訪問先のイタリアで同行記者団と懇談し、来年４月に予定されている消費税率の引き上げについて、伊勢志摩サミットや有識者との会合での議論を踏まえて判断する考えを示した。

　安倍首相は消費税率の引き上げについて、「おととしの８％への引き上げの影響が、予想以上に消費に影響を与えたのは事実だ。新たな３本の矢で強固な成長と分配の好循環を構築し、消費も上向かせていきたい」と述べた。

　その上で、引き上げを予定通り行うかについては、今月下旬の伊勢志摩サミットや、世界経済の現状をめぐる有識者会合での議論を精査していきたい、と述べた。

　一方、衆参ダブル選挙に向けた衆議院の解散については、「解散の“か”の字も考えていない」と述べ、これまでの立場を繰り返した。