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自衛隊機をフィリピン海軍に貸与で合意

2016年5月3日 2:10
自衛隊機をフィリピン海軍に貸与で合意

 中谷防衛相がフィリピンのガズミン国防相と電話で会談し、海上自衛隊の練習機「TC90」を最大で5機、フィリピン海軍に貸し出すことで合意した。防衛装備移転3原則に基づき、完成した自衛隊機が他国軍に貸し出されるのは初めて。

 フィリピンは、南シナ海の南沙諸島の領有権をめぐって、中国と対立しているが、警戒監視活動を行える航空機をほとんど持っておらず、TC90を借りることで警戒監視に役立てたい考え。

 武器等の輸出を条件付きで認める防衛装備移転3原則に基づき、完成した自衛隊機が貸し出されるのは初めてのこと。

 政府は最大で5機貸し出すことを検討していて、夏以降に正式に契約を交わす方針。

 中谷防衛相は合意について、「フィリピン自身の能力向上に資するもので、地域の安定化につながる」と強調した。