来年４月に予定されている消費税率１０％への引き上げについて自民党の二階総務会長は２３日、安倍首相に引き上げを延期するよう申し入れた。

　二階氏が安倍首相に手渡した提言では、中国の景気後退や熊本地震などの影響により日本経済に危機的状況が訪れているとして消費税率の引き上げを２０１９年の４月まで２年延期するよう求めている。その上で、延期については「早急に結論を得なければならない」として７月の参議院選挙の前に決断するよう促している。

　二階氏によるとこの申し入れに対して安倍首相は黙ってうなずいていたという。

　安倍首相は消費税率の引き上げ見送りを検討しているが、政府・与党内には「予定通り引き上げるべきだ」との声も根強くある。二階氏としては自民党側から安倍首相の決断を後押しする狙いもあるとみられる。