山本農水相発言でTPP審議ストップ
TPP(=環太平洋経済連携協定)の承認案をめぐり、山本農水相は強行採決の可能性に言及した18日夜の自らの発言を撤回したが、野党側は山本農水相の辞任を求めるなど反発している。
ここまで政府・与党ペースで進んできた臨時国会だが、山本農水相の発言をめぐってにわかに波乱含みとなってきた。
山本農水相は18日夜、TPPの承認案などについて「強行採決するかどうかは佐藤議運委員長が決めることだ」などと発言した。審議のさなかに強行採決の可能性に言及したことには、与党側からも「緊張感が足りない」などと批判の声が上がっていた。
与党側は山本農水相が19日、発言を撤回し陳謝したことで幕引きをはかりたい考えだが、野党側は山本農水相の辞任を求めるなど反発を強めている。
民進党・山井国対委員長「担当大臣が強行採決に触れる、こんなことは前代未聞。巨大与党のおごりと緩み以外の何ものでもありません」
野党側は当面、TPP承認案の審議などには応じない構えで、政府・与党が目指していた今月中の衆議院通過は難しい情勢になっている。