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北方領土問題、具体的進展は…日露首脳会談

2016年12月16日 4:33
北方領土問題、具体的進展は…日露首脳会談

 ロシアのプーチン大統領と安倍首相は15日、山口県長門市で会談し、北方領土問題について協議した。会談終了後、安倍首相は「突っ込んだ議論ができた」と述べたが、具体的な進展があったのかについては明らかにしなかった。

 安倍首相「2人だけの会談については、約95分、会談を行いました。平和条約の問題を中心に議論をしたところです。率直かつ非常に突っ込んだ議論を行うことができたと思っています」

 日露首脳会談はおよそ3時間行われ、そのうち1時間半は両首脳と通訳のみで行われ、北方領土問題について協議した。しかし、会談後、安倍首相はどのようなやりとりがあったのかや、一致点が見いだせたかについては、16日に東京で行う「2人での会見で報告する」と述べるにとどめた。

 同行筋は、「会見まで調整が続けられるので今は言えない」と話している。また、北方四島での共同経済活動について安倍首相は、「日露両国の特別な制度のもとでの共同経済活動」について議論したと述べて、具体的な経済活動のあり方について協議したとみられる。

 ただ、ロシア政府の高官が会談後、「共同経済活動はロシアの法律に基づいて行われる」と述べるなど、日本の主権を害さないことが前提だとする日本政府との溝が深いままであることをうかがわせている。

 主権を主張する両国の立場を維持したままの妥協案があるのか、両首脳がどのように説明するかがポイントとなる。

 会談前、「私の世代で領土問題に終止符を打つ決意」と語っていた安倍首相。16日の首脳会談を経た共同会見で、どこまで領土問題解決に向けた具体的な道筋を示せるのかが焦点となる。