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日本の防衛力強化し同盟で役割拡大~稲田氏

2017年2月4日 17:38
日本の防衛力強化し同盟で役割拡大~稲田氏

 アメリカのマティス国防長官と稲田防衛相の会談が行われ、防衛力の強化などで日米の連携を一層深める方針を確認した。その上で稲田防衛相は、日本の防衛力を強化し、日米同盟における日本の役割を拡大していくことを表明した。

 会談で両者は、南シナ海や東シナ海での中国の活動について「アジア太平洋地域での安全保障上の懸念」との認識を共有し、沖縄の尖閣諸島はアメリカによる日本の防衛義務の適用範囲内だと改めて確認した。またマティス国防長官は会見で、中国の南シナ海での活動は「外交、安全保障、経済面で優位に立とうとし、地域の信用を切り裂いている」と強い表現で中国をけん制した。

 一方、北朝鮮の核・ミサイル開発について「重大な脅威」との認識で一致し、稲田防衛相は「アメリカの打撃力もあるとの抑止力を含めた形で対峙(たいじ)していくことが重要だ」と述べた。そして稲田防衛相は日本の防衛力を強化して役割を拡大していくことを表明し、マティス国防長官は日本の防衛力の強化に強い期待感を示した。

 マティス国防長官「同盟の強化に伴い両国が防衛人材・能力に投資していくことが重要になる」

 一方、焦点だった在日アメリカ軍の駐留経費については「他国のお手本」だと明言し、日本側の負担を高く評価した。

 マティス国防長官「日本とアメリカのコスト分担の在り方は他国の手本になる」

 さらに、沖縄の普天間基地については「辺野古への移設が唯一の解決策」との立場を共有し、引き続き緊密な協力をすることで一致した。