北朝鮮の金正男氏がマレーシアで殺害された事件に関連し、石井一元自治相は今月１日に正男氏と会食する事が決まっていたと明かした。悪化する日朝関係をテーマに意見交換をする予定だったという。

　会食は韓国籍の男性が仲介する形で、今月１日にマカオにあるすし店で行われる予定だったという。石井氏は１９９１年に北朝鮮を訪問し、当時の金日成国家主席と会談するなど長年、日朝国交正常化に取り組んできた。仲介した男性は石井氏に対し、正男氏が北朝鮮の現状を懸念していると伝えていたという。

　石井氏「（金正男氏は）教養も持っているし語学にも長（た）けているし、特に重要なのは愛国心を持ってる。祖国を憂えている。弟（正恩氏）がやる今の体制というものを心配していたというか、彼は常に北の人民の生活や幸せを口にする男だったらしいから」

　石井氏は正男氏との会談で、日朝関係の改善に向けたアドバイスがあれば交流を続ける北朝鮮の政権幹部にも伝える用意があったという。