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去年から検討 南スーダンPKO陸自撤収へ

2017年3月10日 23:22
去年から検討 南スーダンPKO陸自撤収へ

 政府は10日、南スーダンでのPKO(=国連平和維持活動)に派遣している自衛隊の部隊を撤収させることを決めた。

 安倍首相は10日、南スーダンに派遣している自衛隊の部隊について現在、従事している道路整備が終わる5月末をメドに撤収させることを明らかにした。

 安倍首相「南スーダンの国づくりが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当しているジュバにおける施設整備は、一定の区切りをつけることができると判断いたしました」

 南スーダンの部隊には、安全保障関連法に基づいて初めて駆けつけ警護の任務が付与されていた。南スーダンを巡っては、野党側から治安の悪化が指摘されていたが稲田防衛相は「治安の悪化を理由に活動を終了するということではない」とした上で、撤収は去年9月頃から検討に入っていたと説明している。こうした政府の説明に対し、野党側からは批判の声があがっている。

 民進党・玉木幹事長代理「とってつけたような理由だと思いますね。現地の治安状況がいかに厳しいものなのかということを、首相も認めざるを得なくなったその結果だと思いますから」

 共産党・小池書記局長「全くきょうの(首相の)説明の中で治安状態についての言及はありませんでした。これはあまりにも不誠実であると」

 野党側は今後、自衛隊部隊の派遣を決めた安倍首相の判断が適切だったのか国会で追及していく構え。