日豪首脳「安保共同宣言」に署名 増大するリスクに対応
岸田首相が訪問先のオーストラリアでアルバニージー首相と会談し、安全保障に関する新たな共同宣言をとりまとめました。
会談で両首脳はウクライナや北朝鮮問題の他、中国が海洋進出を進める東シナ海や南シナ海情勢などについて意見を交わしました。両首脳は、増大するリスクに対応するため両国のパートナーシップを進化させるとして、安全保障に関する新たな共同宣言に署名しました。
岸田首相「新たな宣言は、この確固たる基盤に立ち、安全保障、防衛協力の今後10年の方向性を示す羅針盤となるものです」
新たな宣言では、「緊急事態に関して相互に協議し対応措置を検討する」とした他、「自衛隊とオーストラリア軍の協力強化」、さらに「サイバーや宇宙分野での協力」なども明記されました。岸田首相は「両国の戦略的パートナーシップは新たな次元に入った」と意義を強調しました。
また、日本にとってオーストラリアがLNG(=液化天然ガス)や石炭などの最大の供給国であることを踏まえ、会談では、資源エネルギーの安定供給に向け協力を進めていくことでも一致しました。
両首脳は今後、毎年、首脳会談を行うことを確認しました。岸田首相が唱える「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向け、今後も、継続的な外交努力が求められます。