通常国会召集 安倍首相が施政方針演説
平成最後となる第198通常国会が28日に召集され、安倍首相が施政方針演説を行った。
今回の演説には、平成の次の時代に向けたメッセージが多く盛り込まれたが、一方で、現在直面する厚生労働省による不正な統計調査の問題について、安倍首相は国民に陳謝した。
安倍首相「勤労統計について、長年にわたり、不適切な調査が行われてきたことは、セーフティーネットへの信頼を損なうものであり、国民の皆様におわび申し上げます」
安倍首相は、このように陳謝した上で「雇用保険などの過少給付について、できる限り速やかに、不足分をお支払いする」と説明。さらに、「再発防止に全力を尽くすと共に、統計の信頼回復に向け、徹底した検証を行う」と強調した。
また、安倍首相は、ことし10月に予定されている消費税率の引き上げについて、国民に理解を求めた。
安倍首相「少子高齢化を克服し、全世代型社会保障制度を築き上げるために、消費税率の引き上げによる安定的な財源がどうしても必要です」
安倍首相は、また、「8%への引き上げ時の反省の上に経済運営に万全を期す」と述べ、引き上げにより景気に悪影響が出ないよう、対策を講じる考えを示した。
また、軽減税率の導入やプレミアム付き商品券の発行で、「所得の低い皆さんなどの負担を軽減する」と強調した。
国会の会期は6月26日までの150日間で、夏の参議院選挙もにらんだ与野党の論戦がスタートした。