前副大臣の“忖度発言”石井国交相が陳謝
安倍首相と麻生副総理の地元を結ぶ道路の整備計画をめぐり、塚田前国土交通副大臣が「忖度(そんたく)発言」をした問題で、9日、石井国交相が国会で陳謝した。
立憲民主党の初鹿明博議員は、道路整備を要望する会に名前を連ねていた安倍首相を忖度して、調査の予算をつけたのではないかとただした。
石井国交相「このたびの塚田一郎前国土交通副大臣の発言により、国会そして国民の皆さまに大変なご迷惑をおかけしたことは誠に遺憾であります。私としてもおわびを申し上げます」
初鹿議員「この下関北九州道路は総理案件、安倍案件になったのではないか。任命権者である総理からの要望、これは私からすると指示に当たるのではないかと思いますが」
石井国交相「要望書をお受けしたということは覚えておりますけれども、総理からの指示があったとはまったく思っておりません」
また国交省は、8日に自民党の吉田参院幹事長が、去年、塚田氏に「総理、副総理と言うと国交省もやりにくいだろう」と発言したと記載されたメモを国会に提出した。
初鹿議員は、「忖度してくれということを暗ににおわせたものだ」と指摘したが、国交省の池田道路局長は「総理、副総理の地元事業であることを理由に国の調査を求められたことはなかった」と述べた。
また、吉田参院幹事長は9日朝、「候補地における誤解を生まぬようにという考えを表した」などと反論のコメントを出した。