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安定重視の内閣改造 “人材育成”に批判も

2019年9月7日 18:44
安定重視の内閣改造 “人材育成”に批判も

安倍首相は、来週の内閣改造と党役員人事に向けた調整を本格化している。留任が固まった二階幹事長は、7日、決意を語った。

自民党・二階幹事長「大きなみなさんの期待に応えるべく、重い責任を背負って頑張っていかなくてはならない。決意を新たにしているところであります」

安倍首相は今回の人事では「安定と挑戦」をアピールし、二階幹事長ら、政権の骨格を維持する方針。

首相の周辺からは「新たな人材の起用だけが挑戦ではない」という声が出ているが、党内からは「安定を重視するあまり、人材の育成が進まない」という指摘も出ている。

ポスト安倍を狙う岸田政調会長は留任だが、党内では「存在感がない」という評価が大勢。今回、憲法改正も担当する見通しで、岸田派からは「実績を残せばポスト安倍に近づく」との見方がある一方で、「自力で首相になれないので安倍首相からの後継指名にすがるしかない」と冷めた声も出ている。

また安倍首相と距離を置く石破元幹事長の派閥は、今回の人事で蚊帳の外に置かれた状況。石破氏への党内の支持は広がらず、ある政権幹部は「石破氏はもう終わった」と余裕の表情で語っている。

しかし、有力なポスト安倍がいない「安倍1強」の現状に、党内からは「安倍首相は後継者を育てていない」「しっかりしたリーダーが育っていない」などと、安倍首相への批判や、人材の枯渇を嘆く声が出ている。

内閣改造を安倍首相の個人的な求心力アップに止めることなく、実力ある後継者の育成につなげることができるかが大きな課題となっている。