番組延期 NHK“日本郵政側の影響なし”
日本郵政グループの保険の不適切販売を伝えたNHKの番組が日本郵政側の抗議を受ける中、続編の放送を延期した問題。NHKの上田会長は3日、日本郵政側の働きかけが延期の判断に影響したわけではないとの考えを改めて強調した。
上田会長の会見に同席した複数の幹部の説明によると、NHKは去年8月、続編の放送を計画し、日本郵政側の幹部のインタビュー取材を申し込んだ。
しかし、放送予定日の8日前に日本郵政側から取材を受けないとの回答が届いたため、「限られた時間では多角的な取材を尽くせない」として続編放送の延期を決めたという。NHK側は、「取材先にきちんと向き合うのは当たり前の作業だ。(日本郵政側の動きは)圧力とは受け止めていない」と説明した。
一方、上田会長は「番組責任者が説明したにもかかわらず日本郵政側は満足しないで、執拗に経営委員会に働きかけた」と述べ、日本郵政側の対応に不快感を示した。その上で、「十分な取材が尽くされていないことから継続取材の必要があると判断した」と述べ、日本郵政側の働きかけは放送延期の判断に影響していないと重ねて強調した。